不動産が相続税対策に有効な理由

情報元: ZUU online
元記事: 不動産が相続税対策に有効な理由

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―― 以下引用 ――

法改正により、2015年の相続税納税者は前年の約16万人から33万人と2倍以上になりました。実質的に増税されたことにより、対策としてのアパート建設が増加傾向にあります。日銀の統計では、2016年4月~9月期の不動産向け融資がバブル期を越えたということです。実際に、どのような仕組みで節税になるのか解説します。

不動産を活用することによって相続税が減る仕組み

(写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)
(写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

相続税の基本的な仕組みは、まず相続財産の価格から基礎控除額を差し引き、亡くなった人との関係や財産の性質などによって一定の調整をして課税される価格を計算します。この課税価格に応じて相続税率をかけて、相続人全体の相続税額を算出、相続した割合で按分するのです。

2015年改正では、この基礎控除額が減らされたために増税となりました。相続人の人数によって決まるので、簡単に変えることはできません。そこで利用されるのが、財産価格の引き下げです。

相続財産の価格は、評価額とも呼ばれます。現金1億円であればそのまま1億円として計算しますが、土地や建物、株式などは基本的に時価で評価します。評価額が購入価格よりも低ければ節税になるという仕組みです。

土地の評価は、国税庁が毎年1回発表する、路線価と評価倍率という方法で行います。実際に取引される価格は交渉によって決まりますが、取引相場の目安となる指標に地価公示価格があります。路線価はおおむねこの8割となっているため、その差の約2割分、評価額を減らすことができるのです。

取引相場に比べた相続税評価額は、建物の場合さらに低くなります。相場の7割程度である固定資産税評価額と同額で、経年劣化分も考慮されます。

土地に賃貸住宅を建てて他人に貸せば、評価額はさらに下がります。時価に必ず借地権割合・借家権割合(地域によって異なる)、賃貸割合(建物全体に占める実際に賃貸している部分の面積)をかけて評価するためです。

「小規模宅地等の特例」も非常に節税効果の大きい制度です。一定の要件にあてはまる土地の評価を減額できます。減らせるのは自宅用と事業所用の土地が80%、貸家の土地が50%です。

このような仕組みを利用した相続税対策の不動産投資というと、アパート建設を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は区分マンション投資でも相続税対策になります。

1億円の不動産を購入した場合のモデルケース

現金で1億円を相続した場合と、その1億円で中古の分譲ワンルームマンションを5部屋購入した場合のモデルケースを考えてみます。相続人は子ども2人、他の相続財産はなしとします。

現金1億円の場合、相続税の評価額は5,800万円です。
1億円-(3,000万円+600万円×2)【基礎控除額】=5,800万円

5,000万~1億円の相続税率は30%で、700万円が控除されます。
(5,800万円×30%)-700万円=1,040万円(相続税額)

1億円を2人で相続したら合計で約1,000万円の相続税がかかることになります。

次に、現金1億円で中古の分譲ワンルームマンションを5部屋購入し、賃貸してずっと満室だった場合です。路線価は1平方メートルあたり42万円、マンション1部屋あたりの固定資産税評価額は240万円、借地権割合は70%、借家権割合は30%とします。また、小規模宅地等の特例を利用できるとします。
(マンション全体の建築面積は270平方メートル、土地の持分は2000/50000とします)

<1部屋あたり土地持分の評価額>
42万円【路線価】×(270平方メートル×2000/50000)【土地の持分面積】×(1-0.7【借地権割合】×0.3【借家権割合】×1【賃貸割合】)≒358万円

小規模宅地等の特例を適用すると、
358万円×0.5=179万円

<1部屋あたり建物の評価額>
240万円【固定資産税評価額】×(1-0.3【借家権割合】×1【賃貸割合】)=168万円

<相続財産評価額>
(179万円【土地】+168万円【建物】)×5部屋=1,735万円

<相続税>
1,735万円-(3,000万円+600万円×2)【基礎控除額】<0 のため、

相続税はかかりません。
中古の分譲ワンルームマンションを5部屋購入することで、相続税を約1,000万円節税したことになります。

タワーマンション節税は今後も使えるのか

富裕層の税金対策として有名なものに、タワーマンション節税があります。マンションの高層階は低層階よりも大幅な高値で売買されるにもかかわらず、固定資産税評価額はマンション1棟の評価額を部屋ごとの床面積で割って計算しているため、同じ床面積であれば一律であることを利用したものです。極端な例ですが、時価1億円の30階も、3,000万円の2階も、同じ床面積であれば同じ固定資産税を払っていたわけです。同様に、相続税評価額も上の階層に行くほど時価との差が激しくなります。

高層階の所有者は節税になり、低層階は実際の時価に比べて割高な税負担となっているため不公平感が出ています。この状況を受け、平成29年度税制改正において見直しが行われました。高さ60メートルを超える新築のタワーマンション(2017年4月以降に売買契約が始まり、2018年度以降に課税対象となるもの)に関しては、固定資産税と不動産取得税を算出するにあたり、階層や天井高、附帯設備の程度等による補正を行うこととなりました。

相続税はというと、2017年8月時点ではまだこれといった税制改正や通達は出ていません。ただし、固定資産税と不動産取得税についての税制改正がされたということは、いずれ相続税にもメスが入る可能性がありますので、注意が必要です。

相続税は不動産を持つ人に有利な仕組みだが・・・

土地と建物の相続税評価額は現金に比べ低くなりやすく、他人に貸したり小規模宅地等の特例を利用したりして大幅に相続税評価額を減らすことができるため、相続税の計算上、不動産が現金や預金よりも有利ということがお分かりいただけたと思います。

しかしながら不動産投資においてもっとも重要なのは、入居者を確保し賃料収入を得ることにより、着実に資産を形成していくという点にあります。

近年、地方や郊外などで相続税対策を目的としたアパート建設が盛んに行われていますが、建設してからのアパート経営は果たして大丈夫でしょうか。賃貸需要が見込めないような地域で建ててしまい、空室率が高いうえに家賃も大幅に下がるなどして思うように賃料収入が得られず、借入金の返済が滞ってしまった、というケースが毎年のようにメディアで報道され、問題視されています。またこのようなアパートは資産価値も低いものです。

節税にばかり気をとられず、賃貸経営として成り立つ立地、場所なのかどうか、よく考慮した上で不動産投資を行うことが大切です。(提供:マンション経営online

―― 引用ここまで ――

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